<花粉症2025>
今年も!花粉症シーズンの到来です!
千葉県は、昨シーズンに比べ、飛散量は「やや多い」と予測されています。
当方(院長)も、田舎の子ども時代から、飛散……ではなく「悲惨」な花粉症持ち(通年性ですが、花粉症の時節は特にキツい)で、
大学の臨床実習で小児科を回っていたある日の教授回診時、子どもの頃からの私をご存じだった女性の小児科医の先生が、ナースステーションで鼻も目もグチャグチャにしている私をご覧になって、
「滝田くん、見ているだけで、お気の毒になるわ~」
と仰ったのを、忘れません。
<お薬について>
当院は眼科ですので、まず基本は、点眼薬を処方します。
おおまかに、6種類を中心に処方し分けています。
・エピナスチン0.05%点眼(アレジオン®点眼のジェネリック)
・オロパタジン点眼(パタノール®のジェネリック)
・ケトチフェンPF点眼(ザジテン®のジェネリックのうち、防腐剤フリーのメーカー)
・エピナスチン0.1%(アレジオンLX®のジェネリック)
・クロモグリク酸ナトリウム点眼(インタール®のジェネリック)
・フルオロメトロン点眼(フルメトロン®のジェネリック)
それぞれ、処方意図は異なりますので、実際の処方の際に、ご説明いたします。
また、必要に応じて、内服薬も処方いたします。
まず、自動車の運転の有無を確認します。
次に、これまでお飲みになってきたお薬で、「これは効いた」もしくは「これは全然効かなかった」というお薬がないか伺います。
アレルギーのお薬は、全体に効きやすい方・効きにくい方があるのと、個々のお薬ごとの相性が出ることもあるためです。
最後に、その方の生活パターンも考慮して、処方薬を決定します。
<市販薬を買うより、医療機関受診がお勧めの理由>
花粉症は今や「国民病」と言われており、国民医療費を圧迫しているというのは、重々承知しております。
しかし、長いと2月~GWまで苦しまれる個々の患者様は、保険を使って、十分に有効な治療を受ける権利があると思います。
「自分で好きで病気になった」わけでは、決してないのですから。
まず、ドラッグストアに並んでいるアレルギーの薬は、一般に高価です。
そしてそれらを、花粉症シーズンを通して続ける必要があります。
診察でお話を伺っていると意外に多いのが、
「お薬が高いので、ひどいときだけ適当に使っています」という患者さんです。
それでは、本来の薬効が発揮できず、かえってもったいないです。
昔からある「古くてキツい」タイプの鼻炎薬は、即効性に優れるため、そのような使い方も可能ですが、
体に負担がかかります。場合によっては、命に関わります。
(最も目立つ副作用は眠気ですが、その他、判断力低下、記憶障害、口や目の乾き、かすみ目、動悸、排尿困難、便秘など、多彩な症状が出ることがあります。)
※🖥️副作用についての、生成AIによる解説はこちら )※2025年2月22日、リンク先の内容、更新しました
一方、現在医療用で主流のお薬(第2世代抗ヒスタミン薬)は、
副作用がマイルドで、毎日飲み続けることにより、さらに強力に症状を抑えられます。
しかも、医療用(医家向け)の薬剤は、安価です。例として、有名な「アレグラ®」を挙げます。
Amazonで、「アレグラFX14錠」は1,180円、1錠あたり84.2円です。
一方、医家向けでは一般に、ジェネリックの「フェキソフェナジン錠60mg」が薬局で出てきます。
薬価は、1錠13.6円。3割負担では、4.08円です。
実際には、診察代、調剤料がかかりますが、飲み薬、目薬(場合によっては点鼻薬も)を、花粉症シーズンいっぱい分「きっちり」入手するには、保険診療の方が、圧倒的に安価になります。
つまりは、毎日お薬を使用する際に、心理的負担がが軽く済むということです。
また、これも当然ですが、市販薬より医家向け薬剤のほうが、新しくて、バリエーションも豊富です。
例として、眠くならないことで有名なアレグラよりもさらに眠くならないのに、効き目は強い薬も、
医療用には、存在します。
そして、個人の症状に応じて、複数のお薬を併用することもよくあります。これは、市販薬の自己判断では、難しいことです。
今年のスギ花粉の飛散開始は早かったのですが、その後、強く長い寒波が襲ってきているため、
「盛り上がり」は、遅めになっています。
毎年花粉症でお悩みの患者さんは、どうぞ、遅くならないうちにご相談ください。